EXHIBITOR

ご挨拶2022

今年で6年目の開催です(過去の開催状況はこちらをご覧ください)

2020年から、今まで通りに開催できなくなり紆余曲折ありましたが、

写真を撮る機会は減るどころか増える一方で。

 

「私が人気!」などという意味ではもちろんなく、

やっぱりよりおしゃれで、よりパッと目を引く写真の需要というのはどんどん主流になっているのです。

発信する側以上に、受け取る側のみなさんの目は肥える一方で、

ニーズに応えたり、いい意味で予想を裏切ったりして、その目を楽しませられるか否かが肝になっています。

 

「人気があれば何を作っても買うだろう」という古く怠慢な気持ちでは いられなくなりました。

 

私の周りは、ありがたいことに「どうしたらみんなを楽しませられるだろう」と常に考えている表現者で溢れています。

そして私自身も、彼らの声を受け止めて必死に思案し生み出すことで、楽しむ喜びをいつももらっています。

そうやって創り出したものが、彼らを愛する方々に伝わらない訳が無く、

喜びの連鎖の渦の中でたくさんの人たちと同じ「好き」なものを共有して毎日を生きています。

辛いことや理不尽なこともたくさんありますが、そういう人たちの存在に救われているので本当に幸せだなあと思います。

 

元々は極一部の人に見られるだけで消費されて消えていく写真をできるだけ多くの人に見てもらうことで、

もっともっと「プロレスラー」という人間に興味を持って好きになってもらいたいという気持ちと、

選手自身に、もっともっと自分の価値を感じてほしいという気持ちから始まりました。

 

想像以上に経費も手間もかかりますが、今は辞める選択肢がありません。

いつか出来なくなってしまうその日まではぎりぎりまで走っていきたいと思いますので、

みなさんも一緒に、愛すべき彼らに寄り添って見守っていっていただけたら幸いです。

 

とりあえず!目指せ10回!!(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

ハコファクトリィ -HAKO FACTORY-

グラフィックデザイナー フリーランス

多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科卒業

 

C DやDVDのジャケットデザインや広告デザインを主に、ミュージカルやプロレスのパンフレット・ポスター・グッズなどを手がける。他に作詞業、衣装デザイン、写真撮影編集、動画撮影制作なども行い、2017年からは都内数カ所のダンススタジオや撮影スタジオのプロデュースを手がけている。

ご挨拶2021

 さてさて5年目となりました!(過去の開催状況はこちらをご覧ください)

…なりましたのに、まだこんな状況のままだとは。。。

(昨年は初のコロナ対応で延期したりと本当に大変だったのです)

 

前回に引き続き、モデル選手さんを招いてのサイン会やイベントはすべて見送りました。

多くの人に見てもらわないと意味がないのですが、多くの人を集めてはいけないという矛盾と戦っています。

しかし昨年の挨拶文でも書いていたように一様に「じゃあみんなで全部やめようね」では根本的な解決にはならなくて。

 

"レスグラ"の会場自体はまだ、

他人と密着しない、飛沫を取り込むリスクもほぼない、他人と何かを共有することもしない、

比べてみれば安全な方かもしれません。

けれど毎年遠い距離を時間をかけて楽しみに来てくださっていた方、

そこまで遠くはなくても公共機関を使って移動しなくてはいけない方、

いろんな理由で以前のようにはみんなが無心では楽しめない状況ではあります。

私自身、いつもならサクサク書けるのに、正直この文章も全然書き進められないくらいです。

 

でも(またもや昨年の挨拶文でも書いていたように)、

形を変えて細々とでも続けることがいまやるべきことだと思っています。

 

大きな声でアピールはできないけど、小さくあかりを灯し続けて、

その火を消さないように守っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ご挨拶2020

 ついに4年目に突入いたしました…!(過去の開催状況はこちらをご覧ください)

今年4月に開催告知をし、展示パネルなど全ての準備を整えていたものの、コロナの影響でやむなく延期となり、4ヶ月後の8月に開催の運びとなりました。正直なところ、完全にこの状況が収束した訳ではないのは重々承知した上での開催であり、ギャラリーさんやスタッフさんと何度も何度も話し合ってきました。

 

 ただ、どの業界もこのまま「何も開催をしない」という選択肢を取り続けたままでは何の解決にもならず、配信以外の方法でもどうにか新しいガイドラインを設けて、いままでとは違うシステムで開催していく方法を探さなくては、1年経っても2年経っても表現の場が縮小していくばかりなのは事実です。ですので今回は色々模索した結果、1時間に上限30人という少数に絞り、開催期間も約半分にし、以前と同じ無料のままですが事前予約者のみが入場できる形を取り、サイン会やイベントも全て中止、売店のやり方も変えて、来年のため再来年のためのシステムを整える意味でも、年内に開催をしようと決断いたしました。(夏の開催としたのは、延期が決定した4月時点ですでに打診していたこと、例年でも風邪などの体調不良者が出やすい寒い冬の時期よりは最適なのではということ、逆に寒い時期には今よりも激増してしまっているのではないか?といったような理由があります)

 

 もともとギャラリーは来場者が閑散とした中で無言で静かに鑑賞するような場所であり、数時間場内に観客を閉じ込めて開催するタイプのイベントよりははるかにリスクの少ないものですが、レスグラはありがたいことに年々遠方からの来場者が増加している傾向にあり、そういった方には遠出をすること自体が憚れる状況であることは残念ではありますが、今回が開催出来れば、この先もずっと続けられる可能性が格段に上がりますので、ご了承いただけましたら幸いでございます。わたしも、毎年日本各地のファンの方のお話を聞くのが楽しみの一つでありましたので非常に残念な思いですが、そういった方々にもまたいつか来てもらえる日が来るまで、可能な限り続けていく所存です。

 

 また、都内近郊に御在住の方におかれましても、会場内よりも電車移動が怖いという方も多いことと思います。医療関係者の方や、ご年配・ご病気の方と同居されていらっしゃる方なども、ギャラリーに辿り着くこと自体がなかなか難しいことと思います。「やってるのに行けない」「いつも行ってたのに行けない」というのは思いの外ストレスになることは想像できますので、そういった方のためにも画像や動画でできる限り会場の様子をお届けしたいと考えております。通販の方も、延期が決定した時から販売され始めて三ヶ月ほど経っていますが、引き続き続けていきますので「会場に行かないと手に入らない」ということもありませんのでご安心ください。

 

 長くなりましたが、以上が延期された個展の振替開催に向けての主催者としてのコメントとなります。

 今までのようにわいわいと話し込んだり、イベント中にみんなで大爆笑したりといった楽しみ方はできませんが、会場担当さんやスタッフと最大限の注意をしながら会期を終えたいと思います。どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 


ご挨拶2019

ついに3回目の開催となりました!

 

2年続けてお世話になっていたギャラリーさんが閉めることになり、

今年の開催は場所探しから始まりました。

おかげさまで来場者数も増えていたので、

いっそのこともっと広い場所にしてモデルさんの人数も増やしてやろうと思い奔走しました。

 

場所と広さはいいけど値段が高すぎたり、

場所と値段はいいけど狭すぎたり、

場所も金額もいいのに内容的にNGが出たり…

何件もギャラリーに足を運びました。

 

そこで出会った今回の会場さん。

なんと担当の方が現役のプロレスファンの方でして、

とても前向きにお話を聞いてくださり、ここしかないと決定いたしました!

 

モデル選手さんに関しては、

前回終了後から名古屋のでらさんと関わりが増え、

東京近郊以外に足を運ぶこと自体に違和感がなくなってきたこともあり(笑)、

(名古屋の皆さんには本当にお世話になっています)

1回目の時点では予算的にも絶対ありえないと思っていた「各地方へ撮りに行く」という形を撮ることになりました。

名古屋を始め、大阪、博多、沖縄まで。

試合のために遠征する方々の気持ちを疑似体験することができたのも収穫でした。

普段「遠いから行けないや」と思っている方も是非一度観戦旅行をしてみてください!

ハマりますよ…!

 

とにかく毎回ほんとにほんとに膨大な作業量なんですが、

楽しんで下さる方も、協力してくださる選手・関係者さんも増えて、

本当にやりがいしかありません。

そして、今ここにある"レスグラ "という場所は私ひとりでは作れないものでした。

興味を持ってくださる方がいるからこそ、継続が実現した場所です。

 

正直いつまでできるものかはわかりませんが、

協力してくださる方と観に来てくださる方がいる限りは、

"プロレスラー"という、

生命力が強く魅力的で愛らしく、

何物にも代えがたいこんなにも美しい生き物を

ギャラリーというアートの現場で掲げ続けていけたらと思ってます。

 

プロレスを知らない方と連れ立ってご来場頂いても、

素敵でしょ?と誇れる作品ばかりです。

 

 

是非何度でもお越しください…!

 

 

 

 

 


ご挨拶2018

昨年この個展をやろうと思い立った時、周りの友人からかなり心配されました。

「無料でやったら写真売ったってギャラリー代で赤字だよ」

「写真撮影OKにしたらネットで見て満足して来ないよ」

でも、なぜか大丈夫だという確信があり、

(まあ普通はそう思うだろうんなあ…)と思っただけで反対を押し切り敢行しました。

 

そもそもギャラリーで個展をするという行為自体は営利目的ではないものですし、

広く自分の作品を見てもらうのが目的の場ですし、

人が来なかったら選手さんには申し訳ないなあとは思いましたが、

「1時間に5人来てくれたらいいなあカフェオレでも飲みながらPCでお仕事してよ」

くらいの気持ちで当日を迎えたのです。

 

準備でばたばたしていたOPEN直前、ギャラリーの外には4、5人の方が…

人気のレストランでも近くにあるのかな?と思っていたのですが…

 

用意していたブロマイドは二日目あたりで売り切れが出始め、

急いで印刷の発注をする中、来場者の案内に明け暮れ、

朝ごはんどころかお昼ごはんを食べる時間も無く、

何にも食べないで気がついたら夕方…のような状態が続き、

このままだといずれ死に至ると悟り、急遽無理を言って人手を集め、

そのおかげでなんとか乗り越えられたのでした。

 

10日間ほどずっと立ちぱなしだったので腰を壊したりと本当に大変でしたが、

選手はおろか、試合もない、ただ写真があるだけの空間に、

これだけのファンの方が来てくださるというのは、

やはりどれだけこういうものがなかったのかという証拠でもあり、

押し切って開催したことを本当に良かったと思ったのです。

 

なぜかギャラリー内で興行をする羽目になったりとてんやわんやでしたが、

プロレスファンでない方も多くご来場下さったこと、また何度も来てくださる方もいらしたり、

大好きな選手の写真を見ている時の表情は本当に幸せそうで、

次はこの人を、あの人を撮ってほしいというお声を頂くうちに「またやろう」という気持ちは固まっていました。

 

まだまだ撮りたい人(選手)、喜ばせたい人(ファン)はたくさんいます。

わたしは有名カメラマンでも無いし、

何かの受賞歴も無い、ただの一デザイナーですが、

"タレント"にも"スポーツ選手"にも当てはまらない、

彼らの持つ独特な魅力や物語性のある美しさを、

写真を通して伝えていけたらと思います。

 

今年も頑張って、しに…生きますので、

ぜひ一度お越しくださいませ。

 

(昨年の開催前に書いたご挨拶は以下です…この時の自分はこんなことになるなんて夢にも思っていなかったのです…)

 

 

 

 

 


ご挨拶2017

 「プロレスに詳しいデザイナーがいないので手伝ってくれない?」…そんな声がけから、プロレス業界でグラフィックデザインの仕事をするようになって10年以上が経ちました。

 

ポスターの絵作りの為に、わがままを言って撮りたいポーズと構図で写真を撮らせて頂いたのが、選手の写真を撮り始めたきっかけでした。プロのグラフィックデザイナーではありましたが、写真を撮る人間としては素人なので、秘かに負い目を感じながらも、ただただ魅力を最大限に引き出す絵作りに奔走する毎日でした。

 

 そんな中で、手探りの私の撮るものを評価して下さり、ポートレートの撮影をご依頼下さったのが、自身もデザイナーである華名選手だったのです。そしてより沢山の方の目に触れる機会が増え、それを見た他の選手の方からもご依頼を頂くようになり今に至ります。

 

 今まで撮影してきた膨大なデータは、すでに90%以上のものが販売されたり宣伝に使われたりしてきましたが、昨今はプロレスに興味を持ってくださる新しいファンの方々も増えてきましたので、彼らがまだ見たことのない過去の素敵な写真も是非見てもらいたい…!

 

 そんな理由から、今まで撮影させて頂いたお写真の中から選りすぐり、一堂に集め、より多くの方の目に触れる機会となるべく、個展を開催する運びとなりました。

 

 快く協力して下さる選手の皆さんにはこの場を借りてお礼を申し上げます。ご来場くださる皆さまも、心ゆくまで楽しんで頂き、これからもずっと彼らを応援していただければ本望です。

*当時発売されていた写真集やポートレート